子どもの日の5日午後、名古屋で行われた前川喜平さんの講演を聞きました。時の人といわれているように780席ある座席はほぼ埋められていました。
前川さんは、「憲法を生かして、基本的人権と平和主義の教育を!」いう内容で話されました。2006年に教育基本法は改正されたが、根本は1947年の教育基本法にあるとされ、その制定は戦前の教育の誤りから、教育は個人の尊厳に基づくものであるということで、憲法と教育基本法は一体のものであることを歴史の経過で説明された。
憲法は1946年11月3日に制定され、翌年5月3日に施行されたわけであるが、その間に教育基本法が施行されたということです。そのことは前文で「われらは、さきに、日本国憲法を確定し…」とのべられており、重要なのはそのあとの、「民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。」であり、文化的国家とは戦争のない国家であるとされた。
講演の内容は教育と平和について経験も含めて話され、基本的人権が必要なことを理解するには自分が人権の主体であることを学ばなければならないとされ、学習権の保障が不可欠であると言われた。また、平和主義では世界の人々のことも学ぶことを含んでいるということでした。
いま、無知につけこんでポピュリズムが横行しているが、学ばないと大変なことになることを強調された。日本は自分たちが社会を支えていく状況にはなっていないとのべられたのが印象に残っています。
その後、中京大学の大内裕和さんとの対談があり、○国家が教育を不当に支配してはならない−中学校の前川講演会への文科省の問合せ問題−○貧困のために進学できない子どもたちに、給付型奨学金の充実を!がテーマでした。
特に政治家の教育への介入問題については、七生養護学校でも起きたが、裁判で政治家や都教委の敗訴が明らかであったように、あってはならないことであり、旭川学テ判決で「教育については抑制的でなけらばならない」としていると説明された。
教育行政については、旧教育基本法では、「教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負って行われるべきものである」とされておるが、改正教育基本法は、「不当な支配に服することなく、この法律および他の法律の定めるところにより行われるべき」とされているとのべられた。この違いを学ぶべきであると示唆されたかもしれないと思いました。(教育が直接国民に責任を負うのではなく、時の政府の意向が優先されると理解した)
給付型奨学金の拡充については、税の再分配機能を強化することが必要であろうということでした。
教育が本質的に持っている重要性とその影響が及ぼす大きさを認識する機会になったことを感謝した講演会でした。
